---バッククラッシュ一考---

 フライスのバッククラッシュがひどくなってきたようです。
 切削にも影響があるようで、気になりはじめました。ロータリー
 テーブルを使った時に、顕著に感じたのですが、フライスの
 テーブルでも、感じるようになりました。きっと、ナットが
 すり減ってきたのでしょうね。
 木工の世界では、アップカットが常識で、
 プライムカット(ダウンカット)をすると、トリマーやルーター
 では、機械が暴れてしまって、コントロールが難しいです。
 しかし、場合によっては、プライムカットの方が、切削面が
 きれいになります。
 フライスでは、機械のバッククラッシュが加わるので、私が
 使ってルような非力な機械では、影響が大きいです。
 木工のようにアップカットしたときのことを考えてみます。
 
 黄色矢印のように部材を送りだしますと、エンドミルが逆方向
 に回ってますので、部材の送りを止めると、バッククラッシュ
 の分だけ、点線の位置まで、ナットが引き戻されることに
 なります。送りを再開すると、バックックラッシュを経由して
 黄色矢印方向に部材が移動します。ここで、また、送りを
 止めると、また、バッククラッシュの分だけ、引き戻されます。
 つまり、バッククラッシュの分だけ、部材が往復運動をするこ
 とになってしまいます。私のフライスは、この影響で、周期的
 にカタ・カタと結構大きな音と振動がでます。
 ダウンカットした時はどうでしょうか。
 
 ミルの回転方向と黄色の送り方向が一致しています。言い
 換えると、バッククラッシュを消すように、ナットに圧力を常に
 加える状態になります。アップカット時のような往復運動
 にはなりません。
 たしか、予備に買っておいたナットがあったような気がするので、
 Y軸だけ交換してみようと思います。この上のフライスだと、
 スリ割りを入れてバッククラッシュを軽減してるんですが、
 私のX2互換機では、厳しいでしょうねえ。